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『まんがのこれから』 その3

まんが☆天国がこの11月3日「まんがの日」をもって、めでたく3年目を迎えます! そこで今月は、それを記念するスペシャルコンテンツとして「まんがのこれから」を掲載。手塚治虫先生の登場で始まった「近代まんが」がこの先どうなるのか、その答えを「新世代まんが」の最先端にいる皆さんにインタビューしつつ見極めます!!

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これからのまんがは耳でも楽しむ!?

あの人気キャラクターがまんがそのままに喋る、叫ぶ、笑う!?

VOMIC VOMIC

前回「これからのまんがは○○○で読む!?」では、まんがが様々なメディアに広まっていくという話をしました。その中で分かったのは、どんなメディアを使っても"まんがの面白さの本質は変わらない"ということ。雑誌、PC、ケータイ、ゲーム機......、どれで読んでもまんがの楽しさは変わらないのです。

そんな中、まんがファンの間で「VOMIC(ヴォミック)」(集英社ヴォイスコミックステーションにて配信中)という試みが注目を集めつつあります。これは、集英社の人気まんが作品に声優さんの声や効果音を当てることで、聴覚的にも作品を楽しめるようにしたもの。まんが原作の「ドラマCD」に似ていますが、「VOMIC」は原作となった作品をそのまま再現しているので、手元にコミックを置いて視覚的にも楽しめるようになっている点がユニークなんです(もちろん、音声だけでも楽しめますよ)。

新しい技術とアイデアで、"まんがに新しい楽しさを付加"する「VOMIC」。今回は、その制作を統括する集英社宣伝部、武田冬門さんにお話を伺いました。

武田さん、まんがを耳でも楽しむってどういうことなんですか?

――「VOMIC」を思いついたきっかけを教えてください。

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武田:毎年年末に開催している「ジャンプ フェスタ」で、声優さんがスクリーンに表示されたジャンプ作品のコマに声を当てるというコーナーを設けたら、それが大変好評だったんですよ。「VOMIC」は、それをより本格的に、定期的にやってみたら面白いんじゃないか、ってところから発想しました。

――もともとは「ジャンプ フェスタ」の1コーナーだったんですね。

武田:ただ「ジャンプ フェスタ」はリアルなイベントなので、来られる人がどうしても限定されてしまいます。そこで「VOMIC」ではインターネットを使った配信を行ないました。インターネットラジオなら、聞きたい時に聞けますし、日本中、いや世界中で楽しめますからね。

――「VOMIC」ならではの良さを教えてください。

武田:自分が好きなまんが作品に声優さんが声を当てるというだけでも興奮しますよね。そういうかたちで、これまでのまんがファンにもっと楽しんでもらいたいというのが1点、そしてこれまで「アニメは好きだけど、まんがはあんまり読んだことがない」という人に、声優さんをきっかけに"まんが入門"してもらいたいというのが1点です。

――なるほど。従来のファンへのサービスというだけでなく、新規ファンの開拓という意味合いも大きいんですね。

武田:そうなんですよ。だから声優さんのキャスティングには特に気を使っていますね。「VOMIC」では、制作担当者が作品のことを良く理解して候補を立ててくれるので、どのキャスティングも素晴らしいと思います。実際に聴かれてどう思われました?

――『華麗なる食卓』(作:ふなつ一輝先生/監修:森枝卓士)に出演してもらった中島愛さん(曽根崎結維役)などが、初々しくて良かったですね。『STEEL BALL RUN』(荒木飛呂彦先生)の浜田賢二さん(ジャイロ・ツェペリ役)もかっこよかったです!
ちなみに���武田さんのお気に入り作品はどれですか? もしよろしければ教えてください。

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武田:どれも気に入っているんですが、その中から特に1つを挙げるなら『べしゃり暮らし』(森田まさのり先生)ですね。主演の小野坂昌也さん(上妻圭右役)と浅野真澄さん(土屋奈々役)には、以前から『昌也・真澄のバクバクON AIR!』という集英社インターネットラジオステーションにて大人気配信中のインターネットラジオ番組に出演してもらっていて、その縁で演じていただいたんですが、これがものすごいハマり役なんですよ! 今後、『べしゃり暮らし』がアニメ化するのならば、僕個人としては間違いなく声優はこの2人しかいないだろうと思っているほどです(笑)。

――確かにこの2人はハマり役ですよね。特に小野坂さんの滑らかトークはそれだけで笑っちゃいます。ところで「VOMIC」化される作品は、どのように選んでいるんですか?

武田:「VOMIC」を始めたばかりの頃(「VOMIC」は2007年11月よりスタート)は、僕が各編集部を回って、作品の提供をお願いしていたんですが、最近では編集部の方から「この作品をVOMIC化できないか?」と言ってもらえるようになりました。視聴者からも大変好評をいただいているので、今後はもう少し本数を増やしていきたいと考えています。

――それは朗報です!!

武田:今後は、特に女性向けの作品を重点的に増やしていく予定です。あと、まだ詳しいことはお話できないんですが、来年は「VOMIC」をさらに飛躍させたいと考えています。これまで以上に盛り上げていきたいと考えているので期待していてくださいね。

福山潤さん、飯塚雅弓さんに突撃インタビュー!!

来る12月4日より、「VOMIC」最新作『屍鬼』(原作:小野不由美/作画:藤崎竜、ジャンプSQにて好評連載中)が配信開始!!
ここではそれを記念して、主演のお二人、福山潤さんと飯塚雅弓さんに突撃インタビューを敢行しました。

――まずは、お二人が演じるキャラクターについて教えてください。福山さん演じる結城夏野も、飯塚さん演じる清水恵も、共に田舎の村を抜け出して都会に行きたい、と思っていますよね。お二人は彼らをどう思いましたか?

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福山:夏野くんとはちょっとケースが違うんですが、僕も少年時代、「東京に行きたい」という気持ちをずっと持っていました。まだ物語の序盤しか演じていないので、彼の真意は分からないのですが、地元のしがらみから抜け出して、"時間の速く過ぎる世界"で生きていきたいという気持ちには共感が持てますね。

飯塚:私自身は都会よりも田舎に憧れがあるので、田舎を嫌う2人を見ていると「そんな悲しいこと言わないで~」って気持ちになってしまいますね(笑)。ただ、夢や目標に対してひたすらまっすぐな恵ちゃんは応援してあげたい。今回は、そのまっすぐさゆえに"ああいうこと"になってしまったのですが......(苦笑)

――原作小説もしくはまんが版の『屍鬼』については、いかがですか?

福山:本当に偶然なんですが、このお仕事の依頼を受ける直前にまんが版を買っていました。書店で単行本の表紙に惹かれて......いわゆるジャケ買いってヤツですね。よくやるんですが、まさか自分がその作品の主人公を演じることになるとは思いませんでした。

飯塚:私はこのお話をいただいてから読ませていただきました。実は私、ホラーものって今まで経験がなかったのですが、この作品は読んでいるとどんどん先が気になってしまって困りました。怖いんだけど止められない。今回、演じていても先が気になってしまって、大変だったんです(笑)。

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――演じるといえば、先ほど収録現場を見学させていただいたんですが、「VOMIC」は台本が特殊ですよね。原作まんがをそのまま使っているように見えたのですが......。

福山:そうですね。普通の文字だけの台本ももらっているんですが、せっかく原作のまんががあるのでそちらを使わせてもらっています。まんがのコマにはセリフ以外にも表情や効果音などの情報がみっちり書き込まれていますから、それを参考にした方が雰囲気が伝わりますよね。

――なるほど。ちなみに、こういうかたちの台本というのは他にもあるんですか?

福山:ないと思います。

飯塚:私も初めて見ました。だから最初、慣れている文字の方の台本にチェックを入れていたんです。でも、すぐに「VOMIC」は、まんがのコマを見ながら演じた方が伝わるだろうと、そちらの方でアフレコさせていただきました。せっかく絵があるんだから、これを使わない手はないな、って。ただ、文字の台本と比べて、すぐにページをめくらないといけなくなるのは大変でした(笑)。

福山:確かに!(笑)。

――さて、それでは最後の質問です。お二人が今後、「VOMIC」で演じてみたい作品もしくはキャラクターを教えてください。

福山:小学校の時にハマっていた『ウイングマン』(桂正和先生)ですね。すでにアニメ化されている作品ですが、今のキャストでまた作り直してみたら面白いんじゃないかと思います。あの名作をまだ知らないという、若い人たちにぜひ聞いてもらいたい。

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今の若い人たちとまんがの話をすると、『ドラゴンボール』(鳥山明先生)か『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦先生)くらいしか、通じなくって(笑) 。「VOMIC」で過去の名作を復活させて、もっといろいろな作品を知ってもらいたいですね!

飯塚:わたしは"りぼんっ子"だったので、『ときめきトゥナイト』(池野恋先生)や、矢沢あい先生(『天使なんかじゃない』など)の作品に参加させていただけたら...って夢ですね。とにかく純愛ものを! な��てったって、女の子ですから(笑)。

福山潤プロフィール

福山潤(ふくやまじゅん)大阪府高槻市出身

『コードギアス 反逆のルルーシュ』シリーズのルルーシュ・ランページ、『武装錬金』武藤カズキ、『BLEACH』綾瀬川弓親などを演ずる。多くの作品で主役級の声を担当する、今、最も人気の高い男性声優の1人。

飯塚雅弓プロフィール

飯塚雅弓(いいづかまゆみ)東京都出身

『ポケットモンスター』シリーズのヒロイン、カスミ役で知られる女性声優。『Kanon』沢渡真琴や『魔法使いTai!』中富七香などを演じた。声優活動のほか、女優、歌手、ラジオパーソナリティーとしても活躍中。
●オフィシャルサイト:http://berrysmile.net/



次回予告
いよいよ次回で「まんがのこれから」も最終回です。そこで最後は、これからのまんが界を担う金の卵を発掘するためのプロジェクトをご紹介!!第4回「これからのまんが家はWebから巣立つ!?」11月24日(月)配信開始予定。乞うご期待!!

2008年11月17日