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『庄司陽子先生』 その6

世代を超えて読み継がれる感動的ストーリー『生徒諸君!』。 今回は、かの名作がいかにして生まれたのかを明かす裏ストーリーを紹介。また、完結後20年を経て始まった続編『生徒諸君! 教師編』についても秘話を公開。 もちろん絶賛放映中のテレビドラマについてもエールを送っていただきました!

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そして始まった、待望の『教師編』

---- 『生徒諸君!』の完結から約20年後、続編となる『生徒諸君! 教師編』(BE・LOVE連載中)がスタートしました。まさかの続編開始に多くのファンが驚いたと思うのですが、その背景を教えていただけますか?

庄司:『生徒諸君!』の続編をやってほしいってお話は何度もあったんですよ。人気作品の続編ならお手軽に受けると思われていたみたいで。

生徒諸君!教師編

ただ、私はそういう姿勢は無責任だと思うし、あれが私の代表作と言われている以上、その続編は誰が読んでも不満を感じない内容にしないといけませんよね。

それを、「今の連載を終わらせて、すぐに始めて欲しい」なんて言われても困っちゃうわけです。そんなに慌てて作って上手くいくわけがないし、それで失敗したときに傷つくのは編集部ではなくて、私なわけですから。だから、ずっと断ってきました。

それが、今のBE・LOVEの編集長は、それまでの方と違って「半年待ちますから、考えてくれませんか?」って言ってくれたんですよ。そういうふうに言ってもらえると、こっちにも感じるところがありますよね。

あと、こういう言い方はおこがましいかもしれませんが、BE・LOVEには創刊からいるので、自分で力になれるのなら、協力したいという気持ちもあったんです。なにせ、少女フレンドも、ヤングレディも、mimiも長く、関わってきた雑誌はみんなもうなくなっちゃってるんで(苦笑)。

---- その半年間の準備期間中は、やっぱり実際の学校などに取材に行かれていたんですか?

庄司:いや、学校に取材とかはあまりしていないですね。

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着想としては、まずナッキーらしさが出せるクラスを作ろうということが先にありました。彼女だったらこういうクラスを作るだろう、最終的にこういう方向に導いていくだろうって構想があって。ナッキーなくしてはできないクラスを考えていったんです。

---- 舞台を中学校にしたのは何かこだわりがあったんですか?

庄司:小学校は親の保護影響が大きくて、高校は目の前の現実の影響が大きいですよね。私はその間の中学生時代こそ一番面白い時代だと思うんですよ。子供に自我が生まれて、反抗期を迎えて、でも守られる、指導される、そういうジレンマが面白い。何にでも染められる時代として。

ですので、『生徒諸君!』のように、生徒の進級に会わせて舞台が高校や大学に移っていくということはないですね。今回は、ナッキーのクラスが卒業するまでの1年間をじっくり描くという方向で作っています。

---- だから、今回は、前作と違って、作中の時間が現実の時間とリンクしていないんですね?

庄司:そうですね。1つひとつのエピソードを丁寧に描きたかったので。だから、もう11巻まで出ているのに、ナッキーが赴任してきてから1年経ってないんです。

---- 最新巻では、将来の夢をビデオカメラに撮って、クラスがすごく良い感じにまとまってきていますよね。すごい平和で、もう卒業まで一直線じゃないの? って勢いなんですが。

庄司:いやいや、まだ終わりませんよ(笑)。ストーリーは卒業まで決まっているので、続きを楽しみにしてください。

---- ところで、『教師編』では、掲載誌が少女誌からレディース誌に移りました。『生徒諸君!』では、子供を強く意識して描いたとおっしゃっていましたが、読者層が変わったことで何か意図的に変えたことなどはありますか?

庄司:読者層は全く意識していませんね。全ての人間に向けて描いているという感じでしょうか。実際、ファンレターも14歳の子から60歳の方まで幅広くいただいてますし。

---- 差し支えなければ、どういう内容か教えていただけますか?

庄司:やっぱり大人の読者からは、ナッキーが幸せになってほしいとか、そういうのが多いですね。子供の方は、���っぱり岩崎君と結ばれて欲しいって内容。時代が変わってもこの辺りは変わらない感じで(笑)。

---- そう言えば『教師編』では、岩崎君との関係がかなり縮まりましたよね。ついにキスもしましたし!

庄司:みんな、あれにはビックリしたみたいですね。でも、わたしは描いててすごくイヤで......(笑)。やっぱりナッキーにああいうのは似合いませんね~。

---- そして『教師編』と言えば、待望のテレビドラマ(テレビ朝日系/毎週金曜日21時より)がついにスタートしますね!(取材時は未放映)

庄司:そうですね、実は、主演の内山理名さんとはもう3、4回会っているんですよ。最初は、あるパーティ会場に、彼女自身が『生徒諸君!』をやりたいって言いに来てくれたんですよね。私は、まんがの中でもそうなんですが、やりたいことはやりなさいって主義なので、彼女がやりたいと言ってくれるなら、ぜひお願いしたいなと。

---- 脚本はお読みになっているんですか?

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庄司:かなり変わっているので原作読んでる方は(?)と思うかも・・・でもTVはTVなので作り方が違うんですね。仕方がないと思うけど。

キャスティングも、木下君を演ずる岡田将生君がイケメンですので彼にも注目してください(笑)。

---- 内山さんの印象はいかがですか? ナッキーでしたか?

庄司:まだ、映像を見ていないのでなんとも言えないですね~。ただ、彼女が主演していた『大奥~花の乱~』(フジテレビ系/2005年10~12月放映)は、好きだったので、期待しています。『大奥』は、ケンカシーンが大迫力だったので、ああいう勢いでやってもらえればと思っています。内山さんには元気なナッキーを演じてもらいたいですね!

庄司陽子プロフィール

庄司陽子(しょうじようこ) 1950年、千葉県生まれ。

1968年デビュー。講談社、週刊少女フレンドを中心に多数の作品を執筆し、デビュー10年目となる1977年に『生徒諸君!』を連載開始。第2回講談社漫画賞少女部門を受賞したほか、2度のテレビドラマ化や映画化、アニメ化など、絶大な支持を集めた。近年はレディース誌に活動の場を移し、2003年から『生徒諸君!』の続編となる『生徒諸君! 教師編』を連載開始(現在も連載中)。2006年には、性同一性障害を扱った『G.I.D』で青年誌進出も果たしている。今年でデビュー40周年。そのほかの代表作に『セイントアダムス』『Let's 豪徳寺』『サンクチュアリ』『I′S』『ルシフェル』などがある。


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2007年06月08日