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第32回 夏帆『ギャップが面白いんです』
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夏帆(かほ・女優) 1991年、東京都生まれ。映画『天然コケッコー』『東京少女』『うた魂♪』などに主演。8月1日から始まるTVドラマ『オトメン(乙男)』(フジ系・土曜23時10分~)では「都塚りょう」を演じる。 |
マンガが好きな友達が多かったこともあって、昔からマンガはよく読んでいました。ジャンルの好き嫌いはなくて、少女マンガから少年マンガまで幅広く、いろいろな作品を読んでいます。
少年マンガでは『スラムダンク』、少女マンガでは絵がきれいなジョージ朝倉先生やいくえみ綾先生が好きですね。いくえみ先生の作品では、例えば『潔く柔く』。それぞれのエピソードが一見バラバラのようでいて、ちゃんと登場人物がつながっているところが好きです。それから、映画にも出させていただいた『天然コケッコー』も大好き。特別な大事件が起こるわけでもないのに、何でもない日常の描写がなぜこんなに心に残るんだろうって......。わたしは東京生まれの東京育ちなので、島根にロケに行ったのも新鮮で、すごく印象に残っています。
その『天然コケッコー』で一緒だった岡田将生君と、『オトメン(乙男)』で3年ぶりにまた共演させていただくことになったんです。
『オトメン(乙男)』はそれぞれのキャラクターがすごく立ってますよね。岡田君が演じる正宗飛鳥ちゃんはすごく可愛い男の子だし、わたしが演じるりょうはすごくカッコいい女の子。普通とは逆で、そのギャップが面白いんです。
りょうって不思議な女の子ですね。言葉づかいはていねいだけど、お嬢様というわけじゃない。とても男らしいんだけど、男まさりで乱暴というわけでもない。ちょっと難しい役なので、やりがいがあります。演じる上では、りょうのカッコいいところをうまく出していくことを心がけています。
原作のマンガの要素を大事にしながら、ドラマではオリジナルのキャラも出てくるし、多武峰君の高校もちょっと違う設定に。そのアレンジが絶妙のバランスになっていると思います。それから先生役の柳原可奈子さんとか、クラスメートにもお笑い芸人の方たちがたくさん登場してコメディー色が強くなっているんです。夏らしいハイテンションなドラマなので、ぜひマンガ版といっしょにご覧になってください。(談)
(2009年7月31日(金) 朝日新聞 東京夕刊 「コミックブレークより転載」)
『オトメン(乙男)』
菅野 文
白泉社 既刊8巻(以降続刊)
定価・各410~420円(税込み)
●「別冊花とゆめ」連載中
2009年08月17日