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第33回 山寺宏一『とんでもない超大作』
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山寺宏一(声優・俳優) 1961年、宮城県生まれ。声優として、ブラッド・ピットやエディー・マーフィーの吹き替えを担当。29日から全国東宝系で公開される映画『20世紀少年〈最終章〉ぼくらの旗』ではコンチを演じる。 |
小学校の4、5年生のときは、本気でマンガ家になりたいと思っていたんですよ。友達がそれぞれ「サンデー」「マガジン」「ジャンプ」「チャンピオン」を買って、みんなで回し読みしていたんですが、僕は「サンデー」の担当だったんです。そのせいか、「サンデー」に好きな作品が多かったですね。『一球さん』や『まことちゃん』も好きだったけど、いちばんは『男組』! 池上遼一先生の絵を模写して、年賀状にも描いてました。だけどある日、自分は模写の絵しか描けないし、ストーリーも作れないことに気がついた。そこでマンガ家になるという夢はパッタリあきらめたんです(笑い)。
浦沢直樹先生は昔から大ファンでした。実は『YAWARA!』がアニメ化されたとき、松田記者役のオーディションを受けて、落ちたことがあるんですよ。だから、今回の『20世紀少年』映画化で話が来たときは嬉しかったですねえ。
原作はとにかくスケールが大きくて、今までのマンガに例がないほどの超大作でしょう。でも、その一方で出てくるアイテムが非常に身近で、中心となる人物たちも普通の少年少女。謎解きの部分もありますし、いろんな角度から楽しめる作品だと思います。特に僕はケンヂたちと同世代ですから、懐かしいものが次々と出てくる! 単1電池が8個くらい必要な自転車の「電子フラッシャー」とか、長いこと忘れていたものをたくさん思い出しました。今もトイレの棚にコミックスを並べてあるので、ついトイレが長くなってしまいますね(笑い)。
話が来たその日から、すぐコンチの顔マネに入ったんですよ。コンチはすごく眉の間が離れていて、「ハの字」形になっているのが特徴なので、眉の真ん中を剃って役作りをしました。印象に残ったのは、1万人のエキストラの方に参加してもらったライブのシーンですね。1万人の前で喋るなんて初めての経験。緊張しましたけど、すごく気持ち良かったです。
『20世紀少年〈最終章〉』、とんでもない作品になっております。前の2作を見ていないという方は今すぐDVDでチェックして、最終章はぜひ劇場で、大音量で観ていただきたい! 特にラストがいいんですよ......。僕は大好きですね。(談)
(2009年8月28日(金) 朝日新聞 東京夕刊 「コミックブレークより転載」)
『20世紀少年』
浦沢直樹
小学館 全22巻
+『21世紀少年』上・下巻
定価・各530〜550円(税込み)
2009年09月10日
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