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まんてんセレクション

第13回 『しろとくろのどうぶつとわたし』

木村カナさん(文筆業)

 こんにちは、木村カナです。

 3年ほど前から、わたしはすっかりパンダに夢中です。

 きっかけは、インターネットでたまたま目にした、アメリカの動物園で生まれたパンダの赤ちゃんの動画でした。パンダだけでなくホッキョクグマにも魅力を感じます。こちらはテレビでホッキョクグマの人工哺育のドキュメンタリー番組を見たのがきっかけでした。
 もともと動物好きではありましたが、パンダのかわいさはとんでもない。ホッキョクグマもかわいい。どうしてこんなにもかわいく思えてしまうのか、その理由が自分でもよくわからなかったのです。だけど、先日、『よつばと!』第7巻(あずまきよひこ/メディアワークス)を読んでいて、その答えらしき言葉を発見しました。
 「しろとくろだろーが!!」
 そこでよつばが叫んでいたのは牛がかわいい理由なのですが......。このセリフをきっかけに作成されたと思われる『よつばとしろとくろのどうぶつ』(あずまきよひこ/メディアワークス)にはホルスタインもジャイアントパンダも出てくる! オールカラー絵本なのによつばと一緒に描かれているのは白黒の動物たちばかり、みんなとってもかわいい!!!

 というわけで、今回はパンダやホッキョクグマが登場するまんがをご紹介します。白黒のまんがの世界に住む白と黒の動物たち。パンダラブー!!!

『ニーハオパオパオ』(ハタノヒヨコ/講談社)

ニーハオパオパオ
『なかよし』にて連載中
●ハタノヒヨコ・著
●講談社 既刊1巻
●定価 730円(税込)

 実をいえば、動物としてのパンダへの愛があまりにも脳内に満ち溢れすぎているので、パンダがヒトの言葉を喋っていたり、キャラクターとしてあまりにもデフォルメされすぎたりしていると、違和感でくらくらしてくることがあります。
 たとえば、かつて大流行した「たれぱんだ」。「たれぱんだ」ってしっぽが黒いんですよ!本物のパンダのしっぽは白いのに!それから、これまた人気のあるまんがで実写化もされている『やさぐれぱんだ』(山賊著/小学館刊)。こいつもしっぽが黒い!だから、パンダとして描かれていてもパンダではない、パンダによく似たオリジナルキャラクターである、と見なします、パンダ愛好者としては。
 『ニーハオパオパオ』の主人公であるパオパオ(包包)も喋るパンダです。でもしっぽは白いです。そして、パオパオはパンダではなく、魔法でパンダにされてしまった人間の男の子なのでした。
 ヒロインのユキちゃんがクラスメイトと行った博物館の箱の中から出てきたのがパオパオ。とっても食いしん坊のパオパオは、魔法の桃を盗み食いして、仙女を怒らせてしまい、パンダの姿で見世物として酷使されそうになったところを逃げ出してきたのです。成り行きでユキちゃんのペットということにされたパオパオは、それ以来、ユキちゃんのおうちで一緒に暮らすことになりました。
 ああ、なんて羨ましい!パンダと暮らしたい!いや、それよりもわたしはパンダになりたい......!!!
 そんなことをしょっちゅう言い歩いていたら、なんと、パンダネームを考えてくれた人がいました。もしも魔法でパンダになることができたら、わたしの名前は「ケンケン(狷狷)」です、どうぞよろしくね★ 
 さて、ユキちゃんのおうちで「ドラえもん」状態の生活を満喫するようになったパオパオ。パオパオとユキちゃんが巻き起こすドタバタがコミカルに描かれた『ニーハオパオパオ』は、基本的には四コマまんがですが、季刊の増刊号に掲載されたストーリーまんがバージョン5話も単行本に収録されています。
 桃の恨みを忘れずにパオパオをしつこく追いかけてくる仙女(実はオカマ)やパオパオの教育係である仙人の豆爺、ユキちゃんのパパとママといった、パオパオとユキちゃん以外の登場人物もそれぞれのキャラが立っていて、とっても楽しいです!

『しろくまカフェ』(ヒガアロハ/小学館)

しろくまカフェ
『月刊フラワーズ』にて連載中
作者インタビュー公開
●ヒガアロハ・著
●小学館 既刊1巻
●定価 680円(税込)

 この作品の舞台である「しろくまカフェ」は、作中では雑誌に掲載されるほどの人気店。自然がいっぱいで、オシャレな雰囲気で、メニューが充実していて、そして、マスターはシロクマくん。常連客は、お隣に住んでいるパンダくん、それから、ペンギンさん。シロクマくんとパンダくんのひそかな楽しみは一緒にダジャレ漫才をすること......こんなカフェがあったら、行く!絶対に行く!そしてわたしも常連客になりますよ!
 つまり、『しろくまカフェ』のメインキャラはホッキョクグマ、ジャイアントパンダ、コウテイペンギン、おお、みんな白黒の動物たちではないですか!なんと素晴らしい!さらに、シロクマくんの友人でワイルドなグリズリーさんをはじめ、白黒じゃない動物たちも続々と登場します。
 動物を見ていて、ああオヤジっぽいなあ、とか、ああワルそうだなあ、とか、まるで人間のような個性を感じたことはありませんか?このまんがではそうした動物の人間っぽい個性が、そのままキャラの性格として描かれています。
 本物にかなり忠実に描かれた動物たちが、当たり前のように二足歩行し、会話し、人間と共存しているという、不思議な世界。いちばん不思議なのは、パンダくんが動物園でパンダのバイトをしている、という設定。飼育員さんとの面接で、パンダかゴリラかツキノワグマが選べます、と言われて、非常勤パンダとして動物園デビューするパンダくん。
 働くパンダくんを見に、動物園に遊びに来たシロクマくんとペンギンくんは、シロクマのおやつタイムを見るためにシロクマ入場不可の「しろくま館」に入場、人間のスタッフにすぐにバレて叱られてしまいます。よく考えてみると、とんでもなくシュールな設定ですね......。
 この奇妙な世界の時間はとてもゆったりと流れています。ダジャレを中心としたゆるーいギャグを交えたほのぼのエピソード。そのまったり感がとても良いです。

 『しろくまカフェ』には、和歌山県のアドベンチャーワールドのレポートまんがも収録されています。カラーページで写真を交えながら、パンダくんとペンギンさん、パンダくんのバイト先の「ふれあい動物園」でパンダを担当している飼育員・半田くんたちがアドベンチャーワールドをご紹介!アドベンチャーワールドのショップでぬいぐるみの山に紛れこむパンダくん、商品と間違われて危うくお買い上げされそうになるペンギンの赤ちゃんたち......シュールすぎる!

ぱんだだ! 中国・日本パンダ紀行
●大田垣晴子・著
●文藝春秋
●定価 1000円(税込)

 このレポートまんがを読んで、本物のパンダをもっと見たい!知りたい!という方にオススメしたい一冊が『ぱんだだ! 中国・日本パンダ紀行』(大田垣晴子/文芸春秋)。中国パンダツアーと日本パンダ巡りの旅の様子を伝えるまんが形式のイラストエッセイに加え、中国・四川省臥竜(がりゅう)の山奥にあるパンダ保護研究センター内パンダ幼稚園の園児パンダたちの写真を収録した本です。
 臥龍のパンダ保護研究センターといえば、パンダ保護活動の中心地であり、パンダ愛好者にとっての聖地!最近はテレビでもよく紹介されているので、ご存知の方もいるかもしれませんが、パンダ幼稚園にいるのは、前の年に生まれたパンダの子どもたち。特別料金を払えば、そこに入って、園児パンダとふれあったり、記念撮影をしたりすることができるという、まさに夢のような場所......ガンダ~ラ!!!いつかわたしもパンダ幼稚園に行ってコパンダちゃんまみれになりたい!

 それでは、また次回!

2008年04月28日